行動は私だけのしずく

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ひとりで作り、ひとりで悩み、ひとりで動かし、ひとりで失敗する、を繰り返し、それでも生き抜く起業好き40代。

混ざり物はないですか?

自分の考えだと思っていたことが、そうではない、ということがよくあるように思います。

特に、「なんとなく良さそうなこと、一般に良いとされているような事」に関してその傾向が強くなるので注意しなければ、といつも自分に言い聞かせています。

知らない間に、混ざりものが入りやすくなる、といいますか。

例えば、体に良い食事、体に良いもの、といったテーマ。

家族と自分の健康はやはり最重要事項ですから、こういうことは自然と目に入り、耳に聞こえます。

やはりオーガニック食材が良いのか
出来る限り毎食緑黄色野菜を取り入れて
乳製品はどうだろう
炭水化物はやっぱり控えめがいいのか
食品添加物はどのくらい許容するべきか
ベジタリアンやビーガンという選択肢はどうか
体に良いという点なら、シャンプーや洗濯洗剤もこだわるものか
etc…

もう無数の情報がインターネット上に存在します。すごいものです。
フランスでも、オーガニックのお店(magasin de BIO)はかなり田舎でも見かけるくらい浸透しています。

こうなると混乱しつつも、調べても埒が明かない部分があり、とにかく良さそうだからとなんとなくはじめたりします。
高いけどオーガニック食材を買ったり、手作りの食品を増やしたり。ラーメンを我慢したり(笑)

でも長続きしない、ということが起こりえます。

なんとなく鵜呑みにして消化不良

それは、自分が感じ、思い、思考として突き詰めて、こうしよう、と決めて行ったことではないからです。
「なんとなく良さそう」というどこかかから仕入れた情報に「なんとなく」納得して動くからです。

情報入手経路は、雑誌テレビ等のマスメディアはもちろん、ネット、フェイスブック、ツイッター、本、もしくは、家族や友達とのおしゃべりなど当然多岐に渡ります。
この中で、信頼できる誰かからのおすすめ、というのは注意が必要です。

そのまま鵜呑みにしてしまいやすいから。
あやしいネット情報なら最初からある程度信頼が差し引かれていますが、最高に信頼している人、尊敬している人等の言うことは、最初から信頼度100%です。

どんなにその人が素晴らしくても、自分とは違うということ。

特に現在、情報が溢れすぎていて決められない、ということもあるでしょう。
そんなにしっかり勉強したり調べる時間もない、と。
そんな時、信頼する人の意見に乗っかっちゃうのは「考え抜いて悩むこともないので」楽です。
実際、そこまで信頼するに至ったということは、自分のスタンスと近いということもあるでしょう。
その人のほうが自分よりその分野に詳しいという信頼があるのでしょう。

でも、違うということ。
それは自分のピュアな思考ではないということ。
これを認識しておくのは重要です。

「別に、自分より詳しい信頼する人が近くにいれば、意見そのまま乗っかってもいいじゃない?」
と思うかもしれません。
何が悪いのか、と。

行動する時、不純物が邪魔をする

それは行動する時、またはその継続に影響が出るからです。

三日坊主の原因の1つはこれです。
もしくは、行動したいのに理由はわからないけど移せないとしたら、その原因にこれがあるというのは少なくない気がします。

行動において、モチベーションの重要性がよく言われますが、自分の100%の思考からつながる行動でないと、本当のモチベーションはわかないと思います。
どこかでうっすら「やるべし」「やったほうがいい(らしい)」というのが混じる。

じゃあ、その信頼する意見とたまたま自分の意見が全く同じなら、全採用でいいのでは?と思うでしょうか。
うん、見かけ上、結果的に同じに見えることはあるでしょう。

結局はおすすめのオーガニックシャンプーを使うに至った、というような。

でも、そこに至る理由、その行動を裏付ける小さな小さな理由の1つ1つは、多少なりとも異なるのが普通だと思っています。100%同じなんて、ちょっと変、ぐらいに思います。

この自分の中の小さな理由たちをしっかりと意識して、その情報を信頼し採用するならば問題ないでしょう。それは、もう自分で考えた自分の思考であり、そのしずくとしての行動だからです。

こうして絞り落とした自分だけの1滴は、ピュアなので迷いが混ざる余地があまりない。
つまり、行動したりそれを続けたりすることができる、ということです。

信頼も尊敬もいつでも上書き、消去可能です

自分の思考の発露としての行動ならば、その信頼する人とある時意見が分かれたり、例えばその人がオーガニックシャンプーを買わなくなったとしても、それに揺さぶられることはありません。

自分の行動のきっかけにはなったけれど、小さな理由は違うからです。
それをわかっているから、続けられる。継続できる行動になります。

自分の裡をいつも見る、対話するというのは、行動するうえで最重要です。

たとえその選択、行動が失敗したって、それも自分のもの。
さっぱりと、後腐れも後悔もなく、次に行けるものです。

そして、そのほうが、あなたの信頼するその人にとっても気楽です。
だいたいは。

え?信頼している人が、「自分のことを信頼しているなら素直に意見を取り入れろ」といいますか?
あなたがそのまま意見に追従しないことに抵抗しますか?

じゃあ、信頼も尊敬もさっさと取り消しましょう。
大丈夫、いつでも上書き可能です。

ちなみに。
オーガニックシャンプーには何の他意もありません。
他にいい例がパッと浮かばなかっただけです。